いつまでもここに止まっていたい、 石ころのような、 細かいかけらが、 永遠のうたかたのように残され、 遠慮がちに繁った草の間から、 きみの甲高い声が立ちのぼる、 いいじゃないか叱らなくても、 僕のそばに逃げてきた、 小さなキミを、 抱いて膝に乗せる、 ここへくれば、 きみとキミと、 僕が作っていた、 団欒がある、 草が抱え守って、 僕がくると、 風に揺られながら、 返してくれる、 この団欒を捨てたくない、 それでも、 前を向けというのだろうか、 前なんか向きたくない、 永遠に、 この団欒を失いたくない、 それでも、 前を向かなければいけないのだろうか、 向くも止まるもお好きなように、 ということであれば、 僕はここに止まって、 1本の草になりたい。