カイ君の同類は苦難の道を行く6 パロディ吾輩は猫である2010 志茂田景樹の隊長のブログ作品集|志茂田景樹のWeb絵本-読み聞かせ劇場|しもだ-かげき|直木賞-児童書-作家

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志茂田景樹の隊長のブログ作品集 No.52

 

カイ君の同類は苦難の道を行く6


  吾輩は宵宮見物の有志が集まる場所に急行した。
その場所である賢崇寺の鐘楼の下に行くと、すでに有志のうち3匹がきていた。大家、ソンギリ、トン坊で、あとフーテンのノラがくれば、有志の面子はそろう。
賢崇寺の境内は法事のとき以外は静かで、今日のように宵宮で道が賑わっているときはわれわれの集合地点に最適である。
「なんだあ、ありぁ?」
トン坊が素っ頓狂に声を張り上げた。
みな、いっせいにトン坊が見ている方角をみた。
まだ子犬と思える白い北海道犬が墓地のほうからふらふら出てきて、われわれのほうに近づくと、ぺたりと座り込んだ。
大分、衰弱している様子で、体もガリガリにやせている。
同じ方角からフーテンのノラがのっそりと出てきた。
フーテンのノラは人の通らない猫道を通ってここへやってきたらしい。
「そいつ、墓地裏の崖下でうずくまっていたんだ。俺の姿を見て逃げ出しやがった」
「それはいいが、大分、弱っているな」
吾輩は言いながら大家に顔を向けて目配せした。
大家は何とか犬語がわかる。
ど-れ、と大家は北海道犬のそばへ行って、なにやらムニャムニャ
始めた。それに対し、北海道犬もムニャムニャ答えている。
しばらく会話して大家は吾輩のそばへ寄ってきた。
「無責任な飼い主に捨てられたんだな?」
吾輩が訊くと、大家は首を振った。
「わしも最初、そう思ったが、飼い主自体はよく可愛がってくれたらしい。しかし、その飼い主はくも膜下出血で倒れ、救急車で病院に運ばれ、3日後に死んだらしい。あいつはそうとは知らずに部屋で待ち続けたんだな。水だけ飲んでな。ところが、今日・・・」
大家が言葉を切った。
北海道犬がハアハア苦しそうにあえぎ出した。
(続く)

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