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志茂田景樹の隊長のブログ作品集 No.51

 

カイ君の同類は苦難の道を行く5


  野見島の話には吾輩もいささか犬族に哀れを催し、目がウルウルした。
「いやはや、三匹とも毒物による中毒死だとすぐにわかりましたよ。おそらく引っ越しをするので飼えなくなったんでしょうな。北海道犬のブームも去ったし、古い家具を処分するつもりで処分したものでしょう。しかし、寝覚めが悪いから供養しようということでうちへ持ち込んだんでしょう」
「ドッグフードにでも毒を混ぜたんでしょうか?」
「犬は食べ物に異物が混ぜられていたら絶対に食べませんよ」
「じゃ、どのようにして」
沙苦里は完全に取材の眼になっている。
「前に、ガンにかかった愛犬を可哀想だと安楽死させるつもりで練炭中毒死させた年配の女性の飼い主がいましてね。事情を聞いてしっかり供養して差し上げました。つまり、一酸化炭素中毒死ですな」
「ほう」
「三匹ともその中毒死だとすぐにわかりましたので、この暑いのに練炭はまさに熱地獄ですなあ、と皮肉を言ってやったら、すぐに姿を消しました。自分の都合で飼ったり、捨てたりの、あんな飼い主が近頃はよくいるんですよ」
「捨てられた北海道犬がフラフラ、のろのろとさ迷い歩いているそうですな。ところで、野見島さん、今夜は宵宮です。祭囃子を肴に、この辺で一杯やりませんか?」
「今日はもう三つ葬儀をすませましてな、この後はありません。望むところです」
「それはよかったです。では、もう少しここで飲んでから出撃しますか」
吾輩は沙苦里の言葉を背に少し開けてあるドアから外へ出た。
4階から1階までの階段をリズミカルに一気に下りる。
北海道犬の受難の話は祭囃子の小気味よい音色が耳に入ったとたん、パアーッと忘れたが、まさかこのあとその北海道犬に関わりあうことになろうとは思いもしなかったことである。
(続く)

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