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志茂田景樹の隊長のブログ作品集 No.44

 

問答無用の秋祭り20


  みんなでモンちゃんをやや丸みを帯びたコの字に囲んで、一匹一匹励ましの言葉を述べていった。
モンちゃんはその都度、ありがとう、と右前足を軽く振った。
われわれ猫は人間のように頭を下げない。もともと肉食哺乳類である。気を許して頭を下げたときに、豹変した相手にガブリと噛まれたらたまらない。
われわれは秩序のとれた社会生活を営んでいるが、人間のように放縦で甘えたもたれあいはしない。
こうして社会を作っていても、自己責任に徹し、孤高の精神を第一としている。
このことは子猫にいたるまで徹底しており、親離れの時期がきたら自己責任と孤高の道を独り歩み出す、
間違ってもデーブのようにひきこもる子猫はいない。
ところで、各猫の励ましの言葉でワガハイの印象に残ったのは、大家とトトロのものである。
まず大家のものを紹介してみたい。
「わしのお袋はわしが3ヶ月のときに人間のホームレスに傘で突かれて死んだ。わしにはほかに3猫のきょうだいがいたが、3猫とも非業の死を遂げている。1猫はカラスの餌食にされた。1猫はオオタカにさらわれた。1猫は川にはまって溺死し、わしだけがおふくろの最期に居合わせたのよ。ここまで言えば解ると思うが、わしは古川端の野良猫の生まれよ。小さな公園で、お袋はホームレスと棲み分けていたのよ。お袋をなくしたわしは明治通りをピイピイ鳴きながらさ迷い歩いた。そのわしを拾ってくれたのがハタムラのおばあちゃんよ。おじいちゃんもわしを不憫がって可愛がってくれた。洋品店の主にしては博覧強記で、十番の博士と異名をとってなあ。今じゃ、二人ともあの世へ逝っちまったが、そろってわしの恩人や。モンちゃんよ、人間に媚びるんではなくて、いい人間と出会い、猫格を高めるといいよ」
ワガハイは大家の出自と生い立ちを始めて聞いた。
ハタムラは十番の商店街で間口奥行きを含めて一番規模が大きい。
8階建てで1,2階が店で、3階以上は賃貸のマンションで、3階に畑村家がある。裏に3階まで届くロープを巻いた丸太を立てかけてあり、大家はそれを上り下りして出入りしている。
トトロの言葉を紹介しよう。
「犬は飼い主に似るというが、猫は飼い主に似てはあかんじゃ。飼い主が糖尿病で、猫も同病じゃ洒落にもならんわいの。モンちゃん、美貌を保つためにも、飼い主に似てはあかんよう」
トトロのろれつが回っていない。
糖尿病の余波ではあるまいか、とワガハイは心配した。
猫族のパーティーは人間のそれのように飲食をしながらのものではない。
コミュニケーションをとるのに、本来、酒や、料理は不要である。
飲食を娯楽にするようになってから人間の堕落が始まった、とワガハイは見ている。
飲食はないが、この励ます会には、これからイベントがある。
「さて・・・」
ワガハイは首を伸ばして全員を見渡した。
(続く)

志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ KIBA BOOK 志茂田景樹事務所
 
 

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