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志茂田景樹の隊長のブログ作品集 No.39

 

問答無用の秋祭り15


  香久弥はまくしたてる。
「沙乃って子は、一体なんなの。頭の中はどうなってるの?人間として生きていける知恵がないんじゃないの。常識云々よりも知恵よ。中2の子供の子を生んでどうしようと考えてるのかしら。この猫よりも知恵がないんじゃないの!」
香久弥は視界に入っていたらしいソンギリを指差した。
むろん、ソンギリは不本意なものだから、そっぽを向いて右前足で頭をトントンとたたいた。
私、あなた方より知恵はあるかもよ、と言ったポーズである。
「おや、この三毛、きみの剣幕にあきれたみたいだぞ」
冬鼻がその仕種に目を止めて呟いた。
「まさか・・・」
一瞬、香久弥はソンギリに目を凝らしたが、すぐに話に戻った。
「ねえ、お寺の子は中2で、何歳かしら?13歳未満で相手が18歳以上だったら強制わいせつ罪に問われるんじゃなかったっけ」
「僕は法律家じゃないんでね。あいまいなことは言わないことにしている。ただ、お寺の子が13歳未満でないことは確かだよ。中学2年は早生まれでも13歳にはなっている」
「じゃ、青少年条例の淫行処罰規定が適用されるわけね。相手の沙乃ちゃんはそろそろ20歳でしょう。18歳未満じゃないから淫行で挙げられるんじゃないかしら」
「うーむ。どうなんだろう。親しい弁護士にあとで聞いてみるか。それはともかくとして、どうする、夏目さんの申し出を受けるか?」
「訳あり過ぎて、しかも、親交のある夏目家の私生児で、しがらみが残って面倒くさいわね。でも、本心を言うと、あなた以上に子供が欲しいの。子供がいたら、レポーターなんかしていないわ。ほんとうは赤ちゃんポストなんかに捨てられていた子で、イケメンで、利発そうな赤ちゃんが欲しいんだけど」
「でも、夏目家だったら、将来、その子に不都合なことが生じたら、返すこともできる」
「猫の子をやりとりするんじゃないから、そうもいかないでしょうけど。おうちに戻ってゆっくり相談しましょう」
香久弥はすっと立ち上がった。
「うん」
冬鼻もぐうんと天を突き上げるように立ち上がった。
まるで電柱とダルマが並んだようだった。
法律が網目のように張りめぐらされている人間社会は窮屈極まるだろう、と吾輩は思った。
法律に守られているというより、がんじがらめにされているような気がする。人間たちは意外とそのことに気づいていない。
その天、自然の掟に従えばいいわれら猫族はなんと自由なのだろう。
「こんばんわ」
と、ソンギリが入ってきた。
「蘭子の機嫌がチョウ悪くて出てくるのが大変だったわよ。今日一日で2千万損したんですつて。それで、朝まで慰めて、って私を放さないんだから。私、ぺトミンじゃないのよ。ちゃんとした猫格を持った本来の飼い猫なんだから。トイレに行った隙に一目散で逃げてきたわよ」
「そんなに損をしたのかい?」
「でも、売り買いの帳簿上のこと。明日には取り戻すわよ」
ソンギリは毛づくろいを始めた。
弁天丸がこないうちに、弁天丸の想いを伝え、ソンギリの気持ちを聞いておこう、と吾輩は軽く咳払いをした。
(続く)

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