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志茂田景樹の隊長のブログ作品集 No.28

 

問答無用の秋祭り4


  吾輩は金髪フグに抱かれながらその吐息に閉口した。
まだ20歳前だというのに、芋焼酎の匂いを胃袋の底から渦巻きのように立ち上らせていいものか。
沙苦里、綾の親としての監督責任も問われていい、と思いながら首を伸ばして城南薬局のあたりを見ると、フーテンのノラが尻尾を垂直に立て、数回、振った。
これから網代公園の土管の棲家で寝るからよ、という意思を示した振り方だった。
しかし、と吾輩はフーテンのノラが路地に消えたのを見て、くるりくるりと首を回しながら、越路吹雪の歌碑の前でポソンのおばあちゃんが痴態を演じていたのはほんとうだろうか、と疑問に思った。
善福寺は山門を勅使門と称しているが、その門は夜を迎えると閉まる。
猫ならどこからでも忍び込めるが、人間は勅使門が閉まると、墓地には入れない。
雑色通りから参道に入ると、勅使門に至るまでの両側に7つ8つの寺内寺が軒を連ねている。
その寺内寺のなかには夜間も門が開放されているところがある。
ポソンのおばあちゃんは、おそらくどこかの寺内寺の墓地に入り込んで誰かの墓前で酔っぱらっていたのだろう。
フーテンのノラは話を面白くするために越路吹雪の歌碑前での出来事に脚色したのかもしれない。
「拾麿、自分で帰って。私はそろそろマックが開くから腹ごしらえと一休みしながら帰るね」
いきなり、吾輩は仙台坂の途中で歩道に放り出された。
金髪フグは見向きもせずにきた道を引き返し、左に曲がって雑色通りに姿を消した。
ほんと、性格の悪い小娘だ、と吾輩は舌打ちした。
仙台坂を上る途中の左手は吾輩がわがグループの属領と見なしている南麻布1丁目で、そこも見回りたかったが、予期せぬ出来事に巻き込まれ、また、弁天丸もふけたので吾輩のやる気も失せた。帰宅することにしよう。
そろそろ夜が明ける。今宵はモンちゃんを励ます会が催される。
しっかり睡眠をとって色艶のいい毛並みにしてモンちゃんの注目を浴びなければ、と吾輩は仙台坂を足早に上がり始めた。
〈続く〉

志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ KIBA BOOK 志茂田景樹事務所
 
 

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