東京都 台東区 上野公園中央噴水広場 編|読み聞かせ旅日記|志茂田景樹のWeb絵本-読み聞かせ劇場|しもだ-かげき|直木賞-児童書-作家
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絵本 読み聞かせ旅日記 No.166
日付
2009年5月3(日)、4(月)、5(月) 日
旅先
東京都 台東区
会場
上野公園中央噴水広場
著者
志茂田景樹
(「よい子に読み聞かせ隊」隊長)
【東京都 上野公園中央噴水広場 編@】
第10回上野の森親子フェスタ・隊長右往左往の記
2000年にはじまったこのイベントも早いもので今年で第10回を迎えました。
KIBA BOOKと「よい子に読み聞かせ隊」は第1回から欠かさずこの親子フェスタに参加・出演しています。第1回が開かれた前年1999年の夏に「よい子に読み聞かせ隊」が結成されて今年で満10周年を迎えたことを考えあわせると、感慨深いものがありますね。
さて、今年の出展社は58社で、過去最多でした。上野公園中央噴水地前の広場には6列にわたって出展社のテントブースが連なりその光景をながめるだけでも壮観でした。
KIBA BOOKのブースは入口から見て右から第3列目の第30番ブースで、初日の3日、ぼくが朝9時ごろ着いてみると、すでにカミサンと事務所のスタッフのIさんが絵本をならべていました。
KIBA BOOKの絵本、児童書の出品数は215。
箱詰めにして4箱です。
向かいのブースのゴマブックスさんは60箱を超えたそうで、それと比較すると、わーあ、少ない、とはずかしくなります。
しかし、うちは購入者全員にサインをして完売できることを前提に冊数を決めています。それに、1日2回の「よい子に読み聞かせ隊」のイベントに力を注ぎますので、いろいろ考えると215冊はほどほどの冊数なんですね。
ところで、毎年ゴールデンウィークの3、4、5の3日間にわたって開催されるこの上野の森親子フェスタはテントブースを使っても野外イベントです。
天気がじつに気になります。なにしろ、本は湿気がすぐに吸って傷みますので、朝から雨降りだと即中止になります。
初日は朝から快晴で、10時の開場時にはTシャツ1枚でも寒くないほど気温もあがりました。
客足ものびて、昼近くはひっきりなしにサインをする状態になりました。
カミサンの妹夫婦が昼食の差し入れを兼ねて手伝いにきてくれました。
ブースを離れ、木陰に腰をおろし、差し入れの昼食をあわただしく食べて戻ると、第1回の読み聞かせイベントの時間です。
第1回の会場は講談社のキャラバンカーの前で、カーペットが敷かれ、その後方に椅子が並べられて、すでにカーペットにも椅子にも親子連れが多数ついて待ちかねいるようすでした。
自作の童話をフルート演奏者のNさんのつむぎだす調べと呼応するように語りました。マイクの調子がわるく、ピーと高音の雑音が飛びだして、出鼻をくじかれた思いになったこともありますが、それでも物語の世界に入りこんだままの子どもたちの目の輝きを見ていると、こっちが元気をもらいます。絵本、童話の力はスゴイッ!
その思いはNさんも、紙芝居のように絵をめくってくれたカミサンもおなじだったと思います。
語りでやったあとは、大型絵本で読み聞かせをやりました。
終ってブースに戻り、サインして、午後3時15分からこんどはイベントテントで、別の童話を語り、別の大型絵本を読み聞かせました。
この日、約70冊にサインし、ほぼ同数の子どもといっしょに写真におさまりました。
2日目も晴天。前日以上に客の出足も好調でした。第1回からこのイベントに参加してうれしいのは、おなじ親子がまた顔を見せてくれることですね。
さて、この日もそういう親子が何組か現れました。
そのなかで1組、毎年、前年にいっしょに撮った写真をプレゼントしてくれる親子がいるんです。お母さんとお嬢さんのKちゃんで、Kちゃんはむろん小学生の育ち盛りですから、毎年あうたびに成長しています。
でも、写真で見比べると、その成長ぶりがなをはっきりと目に迫ってきます。
ハイ、4枚の写真を見比べてください。
1年目は、ぼく、うんと屈んでいます。
翌年は、少し屈んでいます。
その翌々年は、ふつうに立っています。ぼくは178センチですから、Kちゃんの身長はもうかなり高いことがわかりますね。
そして、去年、またグーンと差を詰められてしまいました。
成長は生きる力。生命力のすごさを表しているんでしょうね。
この日、1回目のイベントでは、マイクを使わずに肉声でやりました。ぼくの地声は大きいんですが、200名以上の人々を相手に知らず声を張りあげすぎたのかもしれません。
見ていてくれた講談社相談役のH氏に「だめだよ、マイクを使わなきゃ、喉を痛めるよ」としかられました。
この日、サインした絵本は約90冊。
3日目の子どもの日は、あいにく早朝から雨模様。開場のときはポツポツ降りだしました。それでも、一時やんで客足がのび、昼までにわがブースの絵本の残部数は20冊前後になりました。
しかし、また雨が降りだし、2回のイベントはテントのなかでかろうじて催せたものの、第10回の親子フェスタは、1時間繰りあげて午後4時に終了となりました。
215冊中203冊にサインして、残りは12部でした。
完売できなかったのは少々心残りですが、今回も心に残る思いでがいっぱい生まれ、3日間で6回のイベント出演の疲れも、サイン会の疲れも吹っ飛びました。
来年、またおあいしましょうね。
【東京都 上野公園中央噴水広場 編A】
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