戦争ってね、5歳の目を通して見ると、とても美しく不気味で怖いもんなんだよ。

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志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ No.375 2015年8月2日 掲載分

 

戦争ってね、5歳の目を通して見ると、
とても美しく不気味で怖いもんなんだよ。

昼間の空中戦、
東京都下の小金井にあったわが家からは、
立川寄りの上空で彼我の戦闘機が、
巴戦の真っ最中、
片方が黒煙を吐いて勝負あった、
庭で見ていた15歳年長の兄は、
「勝った勝った」
と、拍手した。
でも、落ちていったのは日の丸の戦闘機だった。
らせん状にゆっくりと。
怖くて美しい光景だった。
その兄が出征した。
駅で僕も見送った。
電車がきて兄と、兄につきそう父が乗り、
ドアが閉まった。
万歳万歳の声の中、兄は僕に手を振った。
寂しく澄んだ瞳、
でも、あんな美しい瞳は見たことはなかった。
兄とお別れの日。
昼間の空襲警報。
庭の防空壕に入る。
父が入口の板戸を押し上げた。
巨大機の10数機の編隊が実に堂々と飛んでいく。
続いてまた10数機の編隊。
「B29だ」
と、父。
王者の風格でとても美しく怖かった。
夜間の空襲警報。
庭へ飛び出したが、
もう防空壕には入らなかった。
廊下で晩御飯を食べた。
井戸で冷やした瓜がとてもうまかった。
寝てて起こされた。
また空襲警報だ。
庭へ出たが、庭でみんな立ちすくんだ。
東の空が真っ赤に焦げていた。
母におんぶされて、
僕は見とれた。
のちに東京大空襲の夜だと知ったが、
あんな美しい光景は見たことがなかった。
あんな不気味で怖い光景は見たことがなかった。
2度と見たくない光景だと思った。

志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ KIBA BOOK 志茂田景樹事務所
 

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